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  • 執筆者の写真misonopia aichi

父親としての役目

ご入居者様 ご家族様  

神奈川県茅ケ崎市自宅にて

夕方、「自転車がおかしいの・・・変な音がするの・・・」という久しぶりに“会話らしい会話”を高校生の末っ子の娘と交わしながら・・・。“お酒を呑んでいなくてよかった(笑)”と安堵しながら外にでました。確かに車輪を回すと「ギーギー」という不可解な音がします。買ったばかりの自転車だということですが、油をさしたら正常に直りましたことに、父親としての役目をはたせたとして、再び安堵したものです(笑)

すると、娘が「自転車からの降り方を見てほしいの・・・」という言葉に、“なんのことやら?”と再び父親としての役目がはたせるかと・・・不安になりながら娘の行動を見ていました。


自転車はスポーツタイプで、ハンドルとサドルの間にフレームがあります。

従って、自転車から降りる瞬間、足を蹴り上げるような恰好をします。そのような降り方を二回も三回も見せてきます。そして「どう?」と尋ねてきます。何を気にしているのか?わからないままに「制服のスカートがめくれること?」と聞きなおすと。

娘から「ちがうの!後ろを走っている自転車や人に対して『蹴り上げる』様なしぐさに間違われないのか?」との回答。


その言葉を聞いた瞬間に、走馬灯のように過去の記憶がよみがえってきました。いたずら好きのやんちゃだった小学生の頃の自分に、校長先生がことわざを教えてくれました。

『 瓜田に履を納れず 李下に冠を正さず 』(カデンにクツをイれず、リカにカンムリをタダさず)瓜の畑の中で靴を履き直すと、瓜を盗むと疑われる。また、李の木の下で冠を被り直せば、李を盗むと疑われるということから → 「人などに疑われるようなことはするな!」と教わったことを思い出しました。


社会人となり、「江戸しぐさ」の本を読む機会がありました。

江戸時代は260年以上もの間、経済の繁栄と戦争のない平和がもたらせた時代です。そこには江戸商人たちが築き上げた、よりよく生きるマナーのようなものが「江戸しぐさ」とのこと。「江戸しぐさ」の基本には、思いやりの心(惻隠の情)をもって、みんなが仲良く、平和の下で共に生きるために争いことを少なくし、人に対する言葉遣いやしぐさにも気を配るというものとのこと。

『 惻隠の心は仁の端なり 』(ソクインのココロはジンのタンなり)・・・他人のことをいたましく思って同情する心は、やがては人の最高の徳である仁に通ずるものです。人間の心のなかには、もともと人に同情するような気持ちが自然に備わっているものですから、自然に従うことによって徳に近づくことができるとのこと。自然の心の延長線上に徳のすべてがあり、決して無理に押しつけられたり、後から教育されたものではないと主張しているものです。


高校生の末っ子の娘の

「後ろを走っている自転車や人に対して『蹴り上げる』様なしぐさに間違われないか」と考える気持ち。この小さな高校生気持ちが、一人から二人、二人から三人と広がっていくことで、もしかしたら、平和な世界、そして、さまざまな災害で悲しんでいらしている方々への応援という大きなことを成し得るのではないのでしょうか?

・・・・と。親バカな、9年目となる単身赴任の父親です。

2024年2月10日 廣井 健吉

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