ご入居者様 ご家族様
5月献立
ホーム庭園で実った“夏ミカン”を使用したお食事をご提供させていただきました。
この夏ミカンの木は、以前ご入居された方がご寄付というカタチでホーム庭園に植樹されました。
植樹された方は、1986年ミソノピアご入居され、瀬戸市にて“碑文”を探す日々を過ごされたとのことです。
お仕事は、高等学校の国語教師。定年後、“漢詩”講師として80歳まで続けられたとのことです。
『瀬戸の文学』などについて、書籍を出版されたそうです。そして・・・2005年ご逝去。
先日、この夏ミカンについてうれしい不思議なことがありましたのでご紹介させていただきます。
自分がホーム着任して8年
着任当初から、夏ミカンの木は大きな実を50個程実らせていました。
なんどか、献立に取り入れようという話題は上がったものの・・・毎年、厨房チームとのタイミングがずれ、
自然なカタチで夏ミカンの実がなくなっていきました。
この度、5月
はじめて、みなさまに夏ミカンを使用したお食事をご提供させていただきました。
みなさまから「よかったよ」という、あたたかいやさしいお言葉をたくさんいただけました。
そのような中、ホーム事務所に「入居について」のお問合せがありました。
「○○先生(夏ミカンをご寄付して下さったご入居者様)が、ミソノピアのことをとてもよいホーム。
と言っておられました。」と先生のお弟子さんからのご連絡でした。
不思議なものです。
2005年ご逝去されてから、ご関係者様の方々より一度も電話、手紙などの連絡はありませんでしたが、
夏ミカンをみなさんへお食事としてご提供させていただいた瞬間に連絡がはいりました。
その翌日、別件ではありましたが名古屋にある“東別院”にて法話にふれる機会がありました。
そこで「人が残すもの」人と人とはつながっている・・・などを教えていただきました。
何かに導かれるような学びをしてホームに戻りますと、ご入居者様のお家で咲いていた花の球根を植えながら、「来年には、きっと、きれいな花が咲きますよ」と笑顔で話すスタッフがいました。
“介護”という仕事は、「きつい」という表現で例えられることが多いのですが・・・
こんなに“うれしい不思議な体験”がたくさん感じられるミソノピアで働けることに感謝です。
追伸:ご退去されたご家族様が“父との思い出”ということで103号室にて利用させていただいていた“囲碁盤”をご自宅へお持ちになられました。「思い出の碁盤の話」を聞いて美しい話・・・と思うのと同時に、だれにも話していないのですが、“碁盤”がひとつ無くなることに、困っていたのです・・・。
すると、
うれしいいことにその次の日には、新たな方が「思い出の碁盤をよかったら使って!」とご寄付下さいました。
2023年6月10日 廣井 健吉
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